道東オホーツク

コ能取岬海岸氷爆紀行記

網走市の能取岬と二つ岩間にある岬キャンプ場入り口からスキーで海岸に向かう。海岸線近くの台地上を網走方向に戻った所に、キャンプ場の施設が雪をまとい点在しているのを見える。ここからさらに進むと、小さな沢があり海岸に下る道に続くのだが転落の可能性があり通行止めとの立て札があった。冬は滅多に人が来るところではないので、夏の通行制限なのだろう。慣れていなければ確かに危険ではあるかも知れないが、ウニやアワビなどの密魚対策としてとられた措置なのか。ここは歩いて下り安全なところからスキーで下ることにしたほうがよい。海岸に到着したなら、まずは網走側の大岩が張り出した手前まで戻り、それから能取岬先端に向かうことにしよう。流氷が無い季節は降り口近辺を除けば満潮時にほとんどか波に洗われる断崖の際も、今は流氷原と連なりスキーでの移動も難しいことではない。特に２月の末から３月の中旬くらいまでが良い。流氷原が一枚氷のようになっていて歩きやすいのだ。それ以外の季節だと穴に落ちたりする可能性もあり、慎重な判断が必要だ。岬から網走側にかけては浅い岩礁帯が岸から張り出していて大潮の満潮と大荒れが重ならなければ簡単には動きそうにないが念のため干潮の時間帯を選んだ方が安心できる。所々に水路が開き青い海面に流氷が浮かぶ、もっとも流氷の美しい季節だ。断崖には数多くの氷爆がかかり時に尾白鷲や大鷲の姿を見る事もある都市近くに残された貴重な自然だ。右に流氷、左に岬の断崖を見ながら進むことにしよう。オホーツクの厳しくも美しい海と、半島が海に落ち込む雄大な景観に圧倒される最初の氷爆オコジョの滝からメノコの滝へ、続いてオノコの滝、他にも小さいのが何個かある。続いてクジラの滝、ここはクジラが打ち上げられたことがあるそうだ。更に北上まもなくトッカリの滝。少し間をおいて３本柱の滝、氷柱の裏を通り抜けられそうだ。続いてオジロの滝。幅15メートル、高さ40メートル３段の氷爆は壮観だ。ここから先は完全な流氷原。北上続けるとオオワシの滝、此処では大鷲と尾白鷲に遭遇する確率はかなり高い、上空に上昇気流があり鷲類の通り道になっているようだ。続いてハヤブサの滝、この氷爆をすぎてからは滝らしいものが見あたらない。足下の流氷原には亀裂が走り緑色がかっている。海中から突き出た丸い大岩を回ると能取岬先端が見えてくる。岬基部到着となるが、やはり滝はない、ただ地下水が岬の下で凍り付き見事な形を見せている。だが断崖で登れそうなところがない。断崖を登り降りしている動物の足跡があればそこが登ることのできる場所である可能性は高い。注意深くルートを探すと一カ所だけ登れそうな所がある。今回は狐の足跡をたどって20分ほどで断崖を登り切ると銅像の建っている前に出た。岬で小休止のあと今度は道路を歩いてキャンプ場に向かう。※岬キャンプ場は現在は廃止されており、専用の駐車スペースなどは有りません。